2016 GW・緑風と祈りと光の見仏巡礼記【その1】

『第一日目 奈良・壺阪寺~聖林寺~長岳寺~法隆寺』

今回のGW、4月29日から5月3日までの5日間のうち4日間で
奈良、京都、一部滋賀と巡ってきました。
初日の29日はプレイベートな用事でした、
まぁ~その部分は本題に関係ないので特に書くことはなく、
ただ一点、前回までGW旅の拠点は京都でしたが今回から大阪へ移ったことですかね。
車で行く場合、一番心配するのは駐車料金なのですが、すぐ隣りにありまして、
駅近なのに24時間500円ということで助かりましたよ。
京都で利用してた所は600円だったので(^_^;)

いつものGW旅のように車で前夜出発し、
大阪まで約7時間ほどかかりました、
都内を抜けるのに2時間近くかかったのと
秦野中井辺りの渋滞が誤算でしたねぇ~(´Д`)
やはりGW前夜ということで気合入れた前夜発の方々が多かったという事でしょう。
あと、延長開通した新東名を走りましたが時間的に恩恵があったかどうかは
わかりません、ただ快適に走られる区間が伸びたことには大歓迎。

ということで、導かれし神社仏閣への旅が始まりました。
いつものように事前に行きたい寺や神社、観たい仏像などを思いつくまま書き出し、
そこからひたすら削る作業でしたが
何かの場合の予備の寺まで含め、なかなか満足行く選択が出来ました、
あとは予定通りいくかどうか・・・でしたけどね。
今回選んだということは、そこに導かれたということなので
何かの縁があるわけです、いつもそういう事を大切に思って巡ってます。

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大阪二日目の朝、見仏巡礼旅の一日目が始まりました!
快晴、眩しい光が振り注ぎます。
朝食を済ませ向かう先は奈良の高市郡高取町、
ここに以前から行きたかったお寺さんがあります、それは壺阪寺。
まずはその壺阪寺へと向かいました。

大阪吹田エリアから高速道で奈良へ向かうにはまず近畿自動車道に乗り南下し
奈良方面へ接続されている有料道路を利用します。
表示が出る順番で言えばまず、奈良中心部なら「第二阪奈有料道」
次に法隆寺及び天理市方面へは「西名阪自動車道」
最後に奈良南部、橿原~桜井方面なら「南阪奈道路」です。
ナビとかもあるので間違うことはないでしょうから
目的地別で上手く使い分ければいいと思います。
特に見仏旅は後半時間との勝負になりますからねぇ~
お寺さんが閉まる時間は早いのです(^_^;)
短縮できる時間は短縮しないといけません。
この日は奈良南部エリアなので最後の南阪奈自動車道を利用しました。

特に意識してないのですがワタシらの見仏は南から北へと向かうことが多いですね、
今回もまずは一番南にあるお寺さんから北上して行くイメージです。(^^)
GW旅は基本、車利用なので電車やバスだと移動が大変なお寺さんをチョイスするようにしてます、
特に奈良は中心部以外は車が便利です。

南阪奈自動車道を奈良方面へと走っていると
向かう先に山々が連なって見えます、
その中でもひときわ目を引くラクダのコブのような双峰の山があり、
それが二上山です。
不思議な山で、古から神聖なる場所と言われてます。
遥か昔から魂が帰る場所として、日の沈むこの二上山の向こうに
極楽浄土があると信じられてました、そんな落日信仰は阿弥陀信仰とも合い通じるものが有りますね。
ちなみに余談ですが奈良の東にある日が昇る山は「三輪山」です、
で、その三輪山を拝する大神(おおみわ)神社は日本最古の神社として有名です。

二上山は天武天皇の第三皇子、大津皇子がわずか二十四歳で謀略により死罪に処せられ
その亡骸が葬られた山。その無念の思いは今もこの二上山に怪しい影を落としてますね、
イラストレーターでエッセイストの沢野ひとしさんが「山の帰り道」という本の中で
この二上山を歩かれた時の事を折口信夫の「死者の書」を参考に
「死者の山」と題して書かれてまして
それを読むとどうしても何か胸に去来するものを感じます、
ワタシも山歩きしてると立ち入れない結界みたいなものの存在を
感じたことがあるからです、この二上山自体にもそんな印象を持ってます。
そして、その二上山の東の麓には以前訪れた「當麻寺」があるんですよね、
當麻寺といえば中将姫伝説、中将姫はまさに二上山に現れた阿弥陀如来を見たとされてます、
以前拝見した中将姫像を思い出します、白くて美しい像でした、
それらの点が線で繋がっていく面白さを感じます。
やがて車は長いトンネルへと吸い込まれていきました、
まるでタイムトンネルに入ったような錯覚、トンネルを出たら「飛鳥時代」だったらどうしよう・・(^_^;)
とりあえず聖徳太子にお逢いしたいなぁ~(*´∀`*)
で、トンネルを出ると・・・普通に現在の奈良の町並みが見えてます(^_^)
有料道路からバイパスへと進み、橿原神宮の横を抜けて
更に南へと下ります。
しばらく進むとやっと壺阪寺の案内板が有り、それに従って左折、細い道を上っていきます、
やがて駐車場入口の看板、壺阪寺に到着しました。

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車を停めて出てみれば奈良盆地を一望する風景、
昔からこの風景は変わらないのだろうなと思いながら
しばし吹き抜ける心地良い薫風を感じてました。
そして振り返れば巨大な観音像、
デカン高原で作られた石を組み立てたという石像です、
その開眼供養時にはインド大使が訪れたということで、
そのことからもわかるように
とにかく、あちこちに「インド」を感じるお寺さんなのです。

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駐車場からすぐの入山受付で拝観料を支払い境内へ、
正面から視線を上へ、山の斜面にそってお堂や塔が造られてます、
見てるだけで気持ちが昂ぶる光景です。
すぐ左に見える建屋は養護盲老人ホームというこで
なぜか坂本九の「上を向いて歩こう」がずっとリピートで流れてました。
このインド的な匂いを感じる境内と同じ曲が繰り返し流れている違和感が
妙に印象に残りました。

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敷居が高く、今のところ興味も持てない「人形浄瑠璃」ですが(^_^;)
その人気演目にこの地が舞台の「壺坂観音霊験記」がありまして、
あらすじは座頭の沢市の三歳年下の女房お里が
午前四時に毎日出かけることで不貞を疑う沢市、
ある時、自分の目が治るようにと三年間欠かさず壺坂観音に山道を歩き
朝詣でしていることを知り、不貞を疑った自分を恥じ身を投げる、
それを知ったお里も後を追い身を投げる・・・と、
そこで奇跡が起こり、出現した観音が2人を救い、
さらに光を発し沢市の目を治癒、開眼させる。
なんか聞いたことのある話でした・・・似たような何かの話と勘違いしてるのかもしれないけど。
まぁ、それはいいとして実際境内には、この沢市とお里の像があるんですよね、
あと身を投げたと云われる場所もありました(^_^;)
ちなみにこのお寺の売店には「サワイチ目薬V」が売ってあります、「Vって・・」(*´∀`*)
でも、この手のキャッチーな感じ、ワタシは好きですけどね!
最後に救われたその光の明るさがこの商品に繋がってる気がします。

さて、話を戻して、
まずは受付の裏にある大講堂へと入りました、
広い堂内の奥側の中央に仏像群が居並びます。
奥の中央に弘法大師坐像、その前にまるでひな壇のように
観音像がたくさん置かれてます(*´∀`*) 
ちなみに壺阪寺はこのエリアでは稀有な写真撮影OKなお寺さんなのです、
ただし「秘仏」は当然ながら禁止ですけどね。
まぁ〜OKと言われても三脚組んだりして撮るのは流石にやりたくないので、
そんな時間もないし、記録的にサクッと一発撮って終わりですけどね(^_^;)
あと他の方がお参りされてたり見仏してる場合は当然NGです、
誰もいない時にサクッとね、それがルールですね(^^)

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中央の弘法大師&観音群の隣が不動明王、坐像と立像のセットです、
この睨みがスゲェー、なんという眼力、特にこの地では尚更それを感じますね、
全体の燻され具合もいい、信仰され続けた本物感がにじみ出てます。
光背の炎の黒光りっぷりも素敵でした。
後ろの坐像は両脇にセイタカとコンガラを従えた三尊形式、
こちらの光背は赤、黒と赤の憤怒の炎かぁ~、・・・焼かれたくないなぁ~(^_^;)
しかし、今回最初に出会った仏像が弘法大師と不動明王とは、
導かれてるなぁ~(*´∀`*) いい見仏旅になりそう。

大講堂を出て更に上を目指し石段を上りますとここで仁王門!
と、いうことは・・大講堂は後に建てられたものなんですね、
仁王門から入った境内に、あの講堂を建てるスペースは無さそうだし。
で、調べてみたら、大講堂は平成12年落慶とのことでした。

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仁王門左右から睨みを利かす立派な仁王さん達に挨拶します、
近くで見るとやはり眼力ありますね。
朱色に輝く多宝塔と灌頂堂を見てから更に上へと石段を上りますと
重文の三重塔が現れます、これが実に見事な存在感です。
その隣の礼堂の入口に納経所がありましたので
御朱印を頂き、堂内から更に奥の八角円堂内へ入ります。

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中央奥、厨子が開かれ鎮座しているのが本尊、十一面千手観世音菩薩坐像(*´∀`*)
丈六仏で赤々としたお姿は妖艶ですらあります、
くっきりと際立つ両眼、よく見ると十一面すべての目が大きく開かれてます、
眼病治癒を担う観音なのですから当然そうあるべきなのでしょうね。
しかし、そのお顔は馴染みある日本的な仏像のそれじゃなく明らかにインド的です。
目が大きく開かれてる仏像で思い出すのは新薬師寺の薬師如来ですが、
あのお顔は日本的ですからね、見れば見るほどその目に惹き込まれていきます、
うーん、素晴らしいです。
興味深いのはこの観音像の真後ろ、遠くには藤原京の大極殿があるとの事、
聖なるラインが引かれているんですね、そしてその線上にはあの欽明天皇陵や天武天皇陵、
高松塚古墳にキトラ古墳もある。ここにも点があり線がありました。

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円堂内をぐるっと回ると興味深い仏像がたくさんあります、
十一面千手観音像の十一面部分のインド的形状には驚きましたね、
三面が縦に積み重なってるんですから面白いです。
平安期からの聖地壺阪寺の魅力に時間を忘れて楽しみました。

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八角円堂を出て目の前の三重塔、その開かれた扉を目指します、
この三重塔の扉は、作られてから500年もの間開かれなかったと言います、
前回開かれたのは平城遷都の時で塔内にあるもう一体の秘仏、弘法大師像と
共に公開されたらしいです。
今回は一体のみですが、秘仏・大日如来が公開されてます(^o^)
今後同時公開があるのか? それはわかりません。


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さて、大日如来像、思ったよりも小さいけど若々しい大日です、
木肌のきめが美しく、青年らしい風貌が
新緑のこの時期によく合ってました。
ほとばしる若さとはこういうことなんでしょうね、
その溢れだすパワーを眩しげに眺めます、
やはり大日はこうでなきゃ!その姿を心に刻みつけました。

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いや~最初の寺から一気にテンション上がりまくりで
写欲も急上昇!ただただひたすら楽しい!
足取りも軽く境内散策を続けました。


< 続く >

by opaphoto | 2016-05-07 22:00 | 京都&奈良&近畿 | Comments(2)

Commented by rollingwest at 2016-05-08 06:33
このコースまだ体験していないので大いに興味あります。今後の参考にさせていただきます。
Commented by opaphoto at 2016-05-10 21:57
参考になりますかどうか(^_^;)
でもルート的にはいいと思いますよ、
途中、飛鳥エリアに寄り道出来るし。