2016 GW・緑風と祈りと光の見仏巡礼記【その5】

『第二日目 奈良&京都・般若寺~円成寺~岩船寺~浄瑠璃寺~海住山寺~蟹満寺』


旅の2日目は5月1日、この日も快晴です。
予定通りに車で出発して、途中までは前日と同じく
近畿自動車道を進みます、
で、奈良中心部へ向かう「第二阪奈有料道」へ。

目の前に見える山々ヘ向かって行けば
車はトンネルに吸い込まれます、出口を出たら奈良です。
この感じが良いなぁ~( ´∀`)
やがて車は奈良の中心部を抜けて行きます、
前日の飛鳥京から藤原京を経て、本日は平城京へやってきたわけです。
左に平城宮跡の大きな大極殿が見えてます、
そして興福寺界隈、「神の使い」があちこちブラブラしてます(笑)
この光景を見ると「あ~奈良に来たなぁ」と思いますよね(^o^)
朝なのでまだ観光客が少ないせいか、鹿ものんびりムード、
今、両手に鹿せんべいを持って振りながら
全力で走れば、凄まじい数の鹿に追いかけられるんだろうなぁ~、
面白そう・・・でも途中でコケて大変なことになりそうだけど・・・(笑)
と、そんな事を思いながら東大寺の手前を左へ。

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途中、案内板が出てたので指示通りに細い道を入り進んでいくと
到着です。近鉄奈良駅からだと2K程ですかね。
本日最初のお寺は、なんと飛鳥時代創建、
天平年間に聖武天皇が平城京の鬼門鎮護として
伽藍を整備した寺、屋根の反りが美しいと言われる
国宝の楼門は鎌倉時代の建立。
今はコスモス寺としても有名な「般若寺」です。

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ちなみに楼門からは出入り出来ません、
道路沿いの楼門を右に見て過ぎたら、すぐ入り口があります、
受付に入る手前が無料の駐車場ですがそんなに広くはないですね、
コスモスが咲く秋には相当な参拝客が訪れるそうなので
その時は車は厳しいかもです、周辺の道路も狭いし。

受付で拝観料を支払い、境内へ入ります、
とてもコンパクトな感じです、本堂の周りはまるで野っ原のようで
なんかとても童心に返ったような気分です。
そしてあちこちに小さな石仏あるのですがこれが絵になります、
凄く自然なんですよね。
まずは楼門を観に行きます、
境内から楼門を観ると道の向こう側のアパートが見えるのですが、
逆に外から見るととてもいい風景です。
小さな楼門ですが、屋根の反り加減に品があるので
とても優美な佇まいです。

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境内のという名の野っ原で(笑)ひときわ目に付くのが十三重石宝塔、
鎌倉時代のモノで重文です、台座には四面にそれぞれ顕教四仏が彫刻されてました、
いや~立派です、ちなみにこの塔内方は納入宝物がたくさん発見されたようです。
気持ちいい朝の日差しの下、境内散策を終え、本堂へ入ります。

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本尊の八字文殊菩薩騎獅像、四天王、不動明王が居並びます、
厨子に入った文殊菩薩騎獅像の前まで進むとセンサーでライトアップされます、
この獅子の顔がイイなぁ( ´∀`)
八字は真言の数ということで、それが頭上のマゲの数で表されてます、
普通は五つ、この文殊は八つのせています。
智慧を追求する文殊ですが、実はこの文殊の膝の中には
あの後醍醐天皇が倒幕の祈願を書き込んでます、
その御願成就のための文殊造顕・・・そんな時代だったんですね。
この文殊の視線は遠く鎌倉を見ていたのか・・・。
堂内の見仏を楽しんで外に出ます。

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次は特別公開中の秘仏・阿弥陀如来に会いに本堂の裏手に回ります、
なんとも古びた感じの小さなお堂、外の小さな鐘を撞くと
内側からお寺の方が引き戸を開けてくれます、ある意味、自動ドア(笑)
公開されている重文・阿弥陀如来像は1964年に行われた十三重石宝塔の大修理時に
その宝塔の中から発見されたそうですよ、ロマンやなぁ~(*´∀`*)
白凰時代のモノで金銅製で元は全身金色に輝いてたと言われてます、
全長が40.9㎝。今度はこの阿弥陀如来像の台座から和紙で包まれ納入されていた
三体の仏像、これはかなり小さい!でも、ちゃんと虫眼鏡が置かれてます、
8.2㎝の地蔵菩薩、2.6㎝の大日如来、11.8㎝の十一面観音菩薩、
じっくり観ると精緻な技に驚きますね、当然、小さいけど重文です。
こちらのお堂でも公開中は御朱印が頂けるということで
早速書いていただきましたぁ(´ー`)

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このお堂を出ればすぐに出口です、
とてもコンパクトな般若寺ですが、
その歴史はコンパクトじゃないですね(笑)
そしてこの境内がすっかり気に入りました!
野仏が点在する和風ガーデンな趣といいましょうか( ´∀`)
たしかにコスモス咲き誇る秋に訪れたら
さぞかし美しいだろうなと感じます。

般若寺を出て、正面に見える若草山を緑を愛でながら
道なりに進み、山間の一本道へと入ります、
新緑溢れる気持ちいいドライブです、
町中から少し走ればこの風景だもんなぁ~、
たまにバス停あるけど、おそらく数時間に1本だろうな・・・
などと話しながら走っていると・・・すぐに着きました!
あれ、地図で見たらかなり距離がありそうだったけど、
時間にしたら20分かかってません。
道の右側に無料の駐車場があり、そちらに駐車します、
車から降りて、道を渡ると堂々たる寺の石柱がありました、
やっと来ることが出来ましたぁー!『圓成寺』です。\(^o^)/
石段を少し下ると目の前に広い池があります、
池の向こう側に伽藍が広がっているんですね。
この池の周りはすべて庭園のようになっているんですね。
なんかワクワクしてきました!

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圓城寺へ来るのは初めてなんですが、
こちらの多宝塔に鎮座する仏像には
かつてお会いしております。
あれは神奈川県の金沢文庫で開催された「運慶展」でしたねぇ~、
運慶が25歳の時に初めて彫った第一作目、
国宝の大日如来坐像です。
あの素晴らしい仏像にまた会えます、
しかも本来居るべきこの場所で、
この導きに感謝です。

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池を周るように進んでいくと受付への石段が現れます、
石段の下、見上げるこの目に多宝塔の朱が鮮やかに
新緑の中に浮かんでおりました、もうただただ美しい(*´∀`*)
石段を上がり、すぐ左にある受付で拝観料を支払います、
で御朱印もここで預けます。
二種類ある御朱印、ワタシはもちろん大日如来を、
カミさんはご本尊の阿弥陀如来を頼みました。

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さぁ~いよいよご対面です、
受付からすぐの多宝塔へ、
階段を少し上がり、開かれた扉からガラス越しに大日如来と対峙します、
あ~もう溜息しか出ません、お久しぶりでございます(^^)
素晴らしい造形美、このサイズがまさに絶妙なんですよねぇ~
あちこち剥落してるけどそれさえも威厳に満ちた姿だと思えます、
真言密教の宇宙を司る中心仏、もうね、スケール感が違いますよ、
人間が何宗だ、何派だとくだらないことに縛られてる場合じゃないです、
それさえも瑣末なことだと教えてくれてますよ( ´∀`)
そして運慶のこの表現力、若々しさ溢れるこの姿、運慶自身も若かったのですからね、
そのエネルギーに満ち溢れてます。いや~いろんな思いが去来します、
なんか、ただただありがたいですねぇ。
展覧会で観るのもいいですけど、やはりこの本来あるべき姿を
圓城寺の空気の中で観たいですもんです、
今回の旅のひとつの大きな目的が叶いました(*^^*)

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一旦、多宝塔を離れ、本堂(阿弥陀堂)へ入ります、
本堂の入り口から観る正面の楼門、その門越しに観る新緑がまるで
額絵のようでした。
堂内、中央に厨子入りの阿弥陀如来坐像、
左右はそれぞれ格子で仕切られたいくつかの部屋に分かれ、
部屋ごとに様々な仏像が配置されてます。
平安の阿弥陀はやはり膨よかです、そしてその表情はとても穏やかですね、
その阿弥陀を守る四天王が周りを睨んでます。
阿弥陀の周りを囲む柱には極彩色に描かれた聖衆来迎二十五菩薩が
阿弥陀ワールドへ誘います。
堂内を一周し部屋ごとに見て回ります、
それどれの仏像の中に太子二歳像がありましたね
なんか嬉しくなりました( ´∀`)

外へ出ます、五月の眩しい光が降り注ぎます、
気持ちのいい見仏日和、境内の重文・宇賀神本殿、
そしてなんと国宝の白山堂に春日堂など小さいけど重厚な社を見て周りました、
まぁ~境内は狭いのでそんなに移動してませんが(^_^;)
そして最後にやはりもう一度ね・・・多宝塔の大日如来坐像!
時間の許す限り、そこに居ました(^o^)

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最後に受付に寄って御朱印帳を頂きます、
するとお寺の品のいいおば様が、
カミさんの御朱印帳に間違えて2種類の朱印を書いてしまいましたと
カミさんは本尊の阿弥陀如来をでしたが
その横に大日如来の朱印!
いやはや、これは導きですのでと代金を追加で払おうとしたら
それはいいですよ、それをきっかけにその方と、
以前、金沢文庫でこちらの大日とあったことなんぞを話し、
いろいろお話を伺いました。

最後に挨拶をして石段を下り、
池の周りを少し歩きました、庭園と言っても
京都とはまた違う野趣溢れるもので、これはこれでイイものです。

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圓城寺を後にして、来た道を途中まで戻ります、
そこから奈良市街地へ戻らずに右へとハンドルを切リ、
しばらく進むと府県境を超えます、車は京都へと入りました。
この辺りは南山城と言われ、京都と言っても奈良の影響が色濃く残る
まさに仏像の宝庫なのです(*´∀`*)

< 続く>

by opaphoto | 2016-05-21 22:00 | 京都&奈良&近畿 | Comments(0)