夏旅のタイ・見仏巡礼記 3【チェンマイ】
昼食はメニューの写真を見て「ガオラオルーアッムー」しました。
スープの中にいろいろモツやら薬味やらが入ってまして、
さっぱりしてウマそうな感じです。
店内のテーブルに座って待っていると、
凝った模様のアルミの器に細長い氷が盛られ
そこにストローを刺して目の前に置かれます、
「・・・何これ?」
で、近くで食事中の地元の方を見ると
同じものが置いてあります、
これは日本で言うところの「お冷」なんですね。
しばらくすると氷が徐々に溶けて
底に水が溜まります、それをストローでズズッと飲むわけですが、
ここで「絶対に水道水は飲んではいけない」との言葉が
頭をよぎります、タイの方も飲みませんからね。
どうも水道管内部が雑菌だらけという話を聞きましたね。
よもやこの氷が水道水で作られてるとは
さすがに思えませんが、もしもの事を考えてヤメときました。
でも、他の店でクラッシュアイスが入った飲み物を
普通に飲んだんですけどね、まぁ、大丈夫でしたが(^^)
ガオラオルーアッムーは辛く無くモツの臭みなどもありません、
とてもさっぱりしているのに旨味が凝縮してる感じで
とても美味しかったです。
御飯が付いてるのですが、お店の人がスープに入れて食べてね!
みたいなことを教えてくれたので、そうやって食べたら
もうね、普通にウマいっす(^^)
しかも身体に良さそうなんですよね、薬膳料理って感じで。
外に出ると雲は多いけど晴れてます、
この青空、旅行者にありがたいですね、
タイの神々に感謝です。
地図をチェックして次なる寺院を目指しました、
信号が無い道路を渡る時が大変でしたね、
特に三車線くらいある堀沿いの道路は車が途切れるの待ってたら
何時まで経っても渡れませんよ、
僅かなタイミングで手を上げて走って渡ります(笑)
ボンヤリしてられないチェンマイの町歩きですね、やれやれ。
次に訪ねる寺院は意外と近いので
寄り道しながらのんびり旧市街地を歩きました。
これがとても楽しかったなぁ~、
青々と茂る木々の濃い緑と路傍に生える草の力強さ、
路地を気ままに歩く犬達、
壁の落書きと複雑に絡まり垂れ下がる電線の束、
捨てられたゴミの異臭が吹き抜ける風に乗り猥雑な通りを抜けていく、
誰も居ない場所でポツンと焼き魚を売る屋台、
適当に駐車してる車、ヒマで寝ているトゥクトゥクのドライバー、
時折、雲間から刺すギラギラの日差しとコントラスト。
知らない町を歩く高揚感、旅は五感を刺激します。
人の居ない裏通りをしばらく進むと
白壁越しに輝く仏塔が見えました。
目的地の「ワット・チェン・マン」です。
ランナータイ王国を起こしたメンラーイ王が1296年チェンマイに都を造った際に
建立した寺院で、その昔は宮殿でもあったそうです。
本堂には大理石の仏像と水晶の仏像が安置されていて
水晶の仏像は「雨を降らせる力」があるとされているそうな、
また壁画も魅力的な寺院です。
正面ではなく横の入口から入ったら
客待ちのトゥクトゥクが数台停まってました、
その近くで犬が数匹寝転がってます、うん、自由だな。
気持ちいい緑の芝生が目に優しく、そしてその先に、仏塔。
・・・うーん、カッコいい!
ワタシは完全に仏塔フェチになりつつあります(笑)
そもそも五重塔とか大好きですからね。
そしてその仏塔の台座部分?に注目しました、
ぐるっと一周、身体半分を壁から外に出した象達が支えています、
この世界観、やっぱりタイはとことん象なんだよなぁ~。
でも、すぐ仏塔へは向かわずに、まずは仏堂へ向かいます。
一人焦らし作戦です、そうやって徐々に気分を高揚させるんですね(笑)
さて、仏堂は正面から見物しますとまるで教会のような佇まいです、
仏堂を覆うような金色に輝く装飾が目につきました、靴を脱いで階段を上がります、
白壁に出入口は三ヶ所あり扉の回りを飾る細工がとても美しい、
見上げる屋根は中心へ向かい迫り上がり
全ての柱は朱に塗られてます、日本でもそうですが朱色は魔を払う力があるとされてますよね、
神社とかも朱色多いし。
恐らくこちらでもそういう意味合いかと思いますけどね、
そして中央の扉の奥、輝きの仏陀が優しい微笑みで迎えてくれます。
明らかに日本の寺院との違いが面白いのですが
造られた当初は日本の仏像も金ピカだったのだし、今となっては侘び寂び感出てますが
タイの金色カラフルこそが本来の姿なのかもなと思いました、
比べることで分かるそれぞれの表現の面白さを感じます。
堂内はまさに荘厳なる世界、
仏陀の前まで進めば一心に祈る後ろ姿があります、
その少し後ろに座りまして美しい壁画眺めます、
そして視線を目の前の仏陀へ、
金色の僧衣を纏い、かすかに微笑みながら
旅人を包み込んでくれます。
ただただ静寂が時空を超えて漂います。
外に出て、裏に回り
先程の仏塔んも前に立ちました、この存在感、カッコいいです。
ゆっくり一周しながら眺めました、
先端部分の輝きとその下の朽ちた部分の
コントラストが印象に残ります。
苔むした石段、腐ったような供物の残骸、
そこから階段に沿って視線を上へ上げていけば
何頭もの象が支える塔内に金色の仏像が鎮座してます、
先端部に眩しい陽の光が降り注ぎました、
なぜか心が揺さぶられましたね、そこにはまさに悠久がありました。
他には日本で言う「浮御堂」のような池に上に造られたお堂も有りました、
階段を上がって進むと、なんと途中から通路がありません、
この内部には余程の仏像がいると見ましたよ(^_^;)
秘仏的なものかななどとワクワクしながらお堂に手を合わせました。
いや~「ワット・チェン・マン」素晴らしかったです、
正面から出て、振り向きもう一度仏堂を眺めました。
そこからは、またしばらく町を散歩です、
しばらく進むとまた仏塔が見えます、
とにかく寺院が多いと実感します、
左手に見えるその仏塔を眺めながら進みますと
突然、右側に寺院が現れます、なんとなく導かれるように中へ入りました。
あとから調べたら、
ここは「ワット・ウ・モーンマハー・テーラ・ジャン」でしたね、
覚えられないけど(笑)
比較的小さな仏堂でしたが中に入ってビックリしました、
見事な仏像と出会いましたよ、
観光客は誰も居ずワタシらだけです、
中尊の丈六仏並の大きさと赤く紅を引いた口元、
もちろん口角は上がり微笑みを浮かべてます、
周りを囲む数体の仏像、いずれも美しく光り輝いてました。
勝手に入って勝手に寛げる、
これが寺院本来の姿なのです。
なんとなく気配を感じ、ふと左側に並ぶ机の下を見ると・・・
なんと犬が寝てるじゃないですか!!
犬も自由に出入り出来る・・・
目の前に居る仏陀はただ静かに微笑んでました、
万物はすべては平等なのです、この大らかさに
こちらも思わず微笑んでしまいます。
仏堂を出てその周囲を歩けば、崩れ落ちそうな仏塔が有りました、
さらに裏手にも仏塔、こちらもかなり朽ちてますが
先端部分だけは金色に輝いています。
そして至る所に様々な仏像が鎮座してました、
小さいけどナーガに守られた仏陀像も有りましたね。
次の寺院まであちこち寄り道してて
全然着きませんが、それで良いんですよね、
時間なんぞに縛られちゃいけません(笑)
だんだんタイ人気質の「マイペンライ」に染まって来ました(笑)
by opaphoto | 2017-09-10 23:00 | 異国への旅 | Comments(2)
とても素晴らしかったですよ(^^)