夏旅のタイ・見仏巡礼記 最終回【バンコク】
「ワット・ポー」を出て、すぐ近くの通りを
チャオプラヤー川方面に向かいます、
道は川岸の建物の前で行き止まり、その中の通路を進みます、
土産物屋や食堂が並んでますが
そこを抜けると船券売り場があります、
チケット購入し桟橋を渡るとターティアン船着場です。
事前に調べておかないとわかりづらいかもですね、
ここから渡し船に乗り対岸の「ワット・アルン」へ向かいます、
乗船時間はわずか数分、船賃はたったの4バーツ(約12円)
21時位まで頻繁に往復してるようです、
夜のライトアップも人気ですからね。
ワタシらも早速乗り込んで
チャオプラヤー川を横切ります、
あっという間に到着。
前を行く僧侶の方の後に続いて桟橋を渡ります、
なんか縁起いいかも。
入口に着いて拝観料50バーツを支払い
いよいよ「ワット・アルン」へ入ります。
中央の大塔を囲むように四つの小塔が建ち
全部で五塔、これらが見せる美しい造形美、
川の東岸から見た時は特に美しく、背景の空色が変われば
いろんな表情で楽しませてくれます、
特に背景が赤く染まる日没時は絶景なのです。
数多くの写真がWeb上にUPされてます(^_^;)
まぁ、今回は残念ながら雨模様の空だったし、
夕暮れの時間にも合わなかったけど。
まぁ、それはそれで良い思い出になりましたけどね。
「ワット・アルン」は「暁の寺」としてタイの三大寺院の中でも
特に有名です。
1767年にタクシン将軍がビルマ軍の侵攻で荒廃したアユタヤを離れ
チャオプラヤー川を下り、とある夜明けにたどり着いたのが
この寺院です、その時の名前は「ワット・マコーク」という普通のお寺、
その後この周辺を拠点にトンブリー王朝を開き、初代の王になり、
その時に「ワット・チェーン(夜明け)」と名付け、その後、現在のバンコク王朝へと続き、
ラマ四世が「ワット・アルン」の名称に変えたそうです。
寺に歴史ありですねぇ~、時の権力者と寺院の繋がりは深いものです、日本もそうだったし。
「ワット・チェーン」と付けられた頃から
色んな意味で「暁」だったのでしょう、
夜明けの光に照らされ浮かび上がるワット・アルンもまた
美しいのでしょうね。
現在の形になったのはラマ三世の頃と言われてます。
ちなみにタイの10バーツ硬貨にも描かれています、
日本で言えば「平等院鳳凰堂」ってとこですかね、
いずれにしろ国宝級建造物なのです(^_^;)
中央の仏塔へは真ん中位まで階段で上れますが
なんせ急です(笑)
一番上までは行けません、行けてもかなり危険かと(^_^;)
塔の中央部辺りはぐるっと一周回れます、
小塔も大塔も近くでよく見ると砕いてはめ込まれた色とりどりの陶器で
出来ているんですね、光に輝いて素敵です。
ワタシらが訪れた時には改修工事が終わったばかりだったのでラッキーでした、
足場が組んである工事中だとさすがにがっかりですからね、
一応、工事終了の情報は旅行前に調べてその点は安心してました。
ここでたっぷりと過ごしましたね、
のんびり見てるだけでも時間を忘れられます。
塔から下へ降りて、さらにぐるっと一周、
仏陀像が沢山置かれていました、
そしてそれらはいつもと同じように綺麗に花で飾られています。
船着場へ向かう通路には土産物屋さんが並んでます、
スノードームが沢山有って思わず立ち止まりましたね(^^)
当然購入するわけですが。
船着場から船に乗り、出発地点へ戻ります、
近くのカフェで遅い昼食、ここで食べたガパオライスがウマかったなぁ~(*´∀`*)
周辺をのんびり散策して、チャオプラヤー・エクスプレスで川を下り、
サパーンタクシンまで戻ります。
来た時の青く塗られた観光客用の船とは違い一般用の船なのかなと感じました、
すごい混雑してまして定員って無さそうです、「マイペンライ」なのです(^^)
普通の買い物客や下校してる小学生とかも
大勢乗ってました、ただ船賃はすごく安かったのでまぁイイか。
BTSに乗り、一気に街中へ向かいます、
タイ旅、最後の最後に手を合わせたい仏像の元へ(^_^;)
それは普通の街角に忽然と存在する超パワースポットとして
有名なエラワン廟です。
広い交差点の角、狭い敷地の中央に
小さいお堂が建てられその中に置かれた仏像こそ
ヒンドゥ教の三最高神のプラフマーです。
とにかくそこが大人気らしいです。
走っている車のドライバーもここを通る時は思わず手を合わせるとか・・・
いやいや運転中ですよね・・・「マイペンライ!」(^_^;)
しかし、タイは仏教国なのになぜヒンドゥの神?と思うんですが、
日本も神仏習合ですよね、そう考えればなんとなく理解出来ます、
天照大御神も阿弥陀如来も仲良く共存してイイんです!
でも、寺と神社の違いくらいは知ってた方がイイけどね(^_^;)
駅を降りて歩いているとすぐにわかりましたね、
お香がもうもう、何やら音楽も流れて人が大勢集まってる。
早速中へと入りますと沢山の人が花束と線香を持ってお祈りしてました、
奥の方ではなにやら舞踊をやってる、
その前に仏像へ向かい手を合わせた人が
祈りを捧げてます、
これは後で知ったのですが、
願いをより強力にお願いする場合と
ここでお祈りして願いが叶った場合に
プラフマーへ踊りを奉納するそうです。踊る人の人数によって値段があるみたいです、
最高で8人に頼んで踊ってもらう場合は料金710バーツ(2400円くらいですね)
踊りは数分程度で毎回同じパターンでしたよ。
で、なんとなく見ているとひっきりなしに踊ってるんです、
もう次から次って感じ(笑)
踊っている人数は6人が一番多い、手頃な値段なのかな、
なんせ蒸して暑いのでかなりお疲れな様子でしたけど、
衣装自体も暑そうだし(^_^;)
しかし、人の願いというか欲望にはキリがないねぇ~、
中には願いが叶った人が感謝の奉納だったかも知れないけど、
それは見ただけじゃわかりません。
もちろんワタシらもしっかりといろいろ願っておきましたが(^_^;)
さすがに踊りが捧げてません、
もし叶うとすれば、今度はちゃんと踊りを(最高の8名パターンで)奉納しに
またバンコクへ行くことになりますね。
それはそれでイイけど(^^)
エラワン廟を出て、すぐ近くのセントラルワールドというショッピングモールへ、
なんか東南アジアで最大級らしいです。
中をぶらぶらするだけで疲れましたね。
そこで食事をしてホテルへ戻りました。
翌日は暗い内に起きます、
送迎車に乗り込みスワンナプーム空港へ、
7時35分発で成田へと帰りました。
さて、今回初のタイ王国旅行、
目的は見仏巡礼ということでほぼ寺院巡りでした(^^)
チェンマイ~バンコクと
許せるギリギリの日程でしたが内容的には充実してたかなと思います。
時期的にタイは雨期でした、でも最終日こそ雨に降られましたが
それ以外は晴れの日が多くて助かりましたね。
多くの寺院と微笑みの仏陀に出会え、この国の心と言うか
そういうものに少しは触れることが出来たかなと思ってます、
言葉は通じなくても困ったことは特に無く、タイ語は難しい(^_^;)
なんとか拙い英語で十分でした。
もうね、地球人同士なんだからって感じでした(笑)
「アローイ(美味しい)」って言うと凄く喜んでくれましたね、
実際タイ飯はウマかったし!
異国の文化に触れることは自分の心も豊かにしてくれますね、
やはりたまには異国へ出かけ、体中に刺激を受けることは
とても大事なことのように感じました、
多様性を知リ、互いの存在を尊重し認めあえれば
そしてこの国の仏陀像のように
人間が持っている最大の力である「微笑み」を忘れずにいれば
多くの問題は良い方に解決できるのではと思ったりもしました、
なんか色んな事が複雑になり過ぎていく中で、
もっとシンプルに生きていきたいなと
ぶらぶら歩きながら感じたりもしましたね。
なんかとても大事なことを教えられた気がしました。
旅情という点ではチェンマイのほうがとてもそれを感じられましたね、
とても素敵な町です。
事前に調べたトイレ事情はやや変わってましたが
まぁ、日本が異常に清潔な国なので(笑)
そこを基準に行くとちょっと驚くかもですが
でも普通に清潔だったけどなぁ~全てでは無いにしろ・・・(^_^;)
まぁ、ワタシ等くらいの年齢になると子供の頃は
十分に不潔でしたからね(笑)特に気にもしません、
そんなわけでチェンマイはどこか懐かしい昭和な雰囲気がありましたね。
バンコクは想像した通りでした、良くも悪くも(^_^;)
もし二度目のタイへ行くなら、やはりチェンマイは外せませんね、
あとスコータイとアユタヤへは絶対行きたいかなぁ、
そうそうバンコクでも、他に行きたい寺院がまだあるんですけどね、
うーん、キリがないなぁ~(^^)
それはまたその時が来たら考えることにします。
そして最も印象に残ったのは、仏像と仏塔でした、
そもそも目的がそれだったし(^_^;)
いろんな仏像を見仏し、
いろんな仏塔を見ることが出来ました。
まず、思っていた以上に仏塔はどこの寺院も素晴らしかった、
仏教建築と言えばまず思い浮かべるのが仏塔です、
仏舎利を納めた供養塔なのですが
とくかくどれもこれも放たれるパワーが凄かった!
圧倒されましたね。
日本の宝塔や五重塔などはどこかに情緒性を感じるけど
そういうものよりもまず力強さというか、
その時々の権力の象徴として
それを実にストレートに伝えていました。
仏像はその全てに例外なく
綺麗な花々に飾られてとても幸せそうでした。
立派な寺院の仏像も街角にある仏像も
とにかく飾られていました、
それこそが最高の表現形態なのでしょう、
飾ることも文化なのです。
侘び寂びの日本人感覚だとこの色彩はチープだとか遊び感覚だとか思うかもしれませんが、
実際この目で見た感想を言えば、美化するという事でなく
明らかにありのままの美しさがそこにはありました。
犬が寝転んでた堂内のとても平和な光景が蘇ります、
仏陀は静かに微笑んでました。
微笑みは強さですね。
タイの仏像とそれを祈る人達が教えてくれたのは
心の豊かさでしたね。
良い旅が出来ました。
最後になりましたが今回使用した撮影機材は
Nikon D810
AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G EDVR
Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/50 ZF.2
RICOH GRD Ⅳ
レンズはほとんど16-35でしたね、
行く前はいろいろ考えましたが
海外で持ち歩くことを考えた時に1本勝負でいいかなと
決めた次第です、35mmが使えますからね。
あとスナップ用に50mm1本持参しましたがほとんど出番なしで
荷物になっただけでした。
ただ70-200があればもっと・・・と何度か思う瞬間もありましたけどね。
夜のスナップはすべてGRDでしたが、今回はかなり不満が残りましたね、
iPhone7Plus の方が良かったような気がします(^_^;)
いつものように現像しながら、ここの構図はこうすれば良かったとか
反省ばかりです、被写体を前にして興奮してる割には
それが写真に上手く出せてないんですよねぇ~、
まぁ、今後も精進します(笑)
by opaphoto | 2017-11-01 23:00 | 異国への旅 | Comments(4)
楽しませていただきました。
ずいぶんと前に一度行っただけですが、それでもバンコクの寺院は見覚えがあるところがあり、懐かしく感じました。
自分はアユタヤがすごく印象的でした。ぜひ、次回は行ってみてください。
それにしても、これだけの写真、整理するだけでも大変ですねーw
今回はアユタヤが残念でした、
スコータイも似たような感じで良さそうですよ、
また次回となりますが、いつになるやら・・(笑)
他にも行きたいところが沢山あるんですよ。
写真整理・・・大変です、仕方ないけど(^_^;)
あぶちゃんのハワイ旅も拝見してますよ、
2回も行くなんて(^_^;)
ワタシも行きたいんですよね、目的は
満天の星を見る、そして「撮る」なんですけど。(^_^)☆
もし私がタイに行くなら、やっぱり晴れて暑い時に行きたいですね。そして、料理でも大汗をかく(笑)そんな旅が良いです。^^
16-35は旅レンズにはベストの一本ですね。書かれている通り35mmまであるのが大きい。18-35も軽くて魅力がありますが、これだけ大きな寺院や仏様が撮れるとなると広角2mmの差は大きいですね。
お付き合い頂けたようで感謝です(^_^;)
チェンマイよりもバンコクの方が明らかに暑かったですね、
雨だったので蒸し風呂でしたよ(^_^;)
乾季もまた「らしい」旅が出来そうです、
ワタシも次に行くならその時期ですかね。
自分が求める旅レンズや旅カメラの方向がなんとなく
見えかけてるような気がしてます(やっと・・・(^_^;)