都内見仏記☆九品佛浄真寺(世田谷区奥沢)
みうらじゅんフェスを堪能した後に
寄り道した場所があります。
それは「九品佛浄真寺」です。
随分前、「東京近郊仏像めぐり」って本を参考にして
首都圏のあちこちへ出かけ見仏を楽しんでました。
ただ東京はどうしても観光的な寺院が少なく、
例えば仏像拝観したくても事前連絡要とか、
正月三が日など拝観出来る日が決まっていたりと
いまいち不便なのです。
京都や奈良とは違い、まず檀家ありきの寺院が多いので、
仕方ないんですけどね(^_^;)
都内では、目黒の「五百羅漢寺」が良かったな、
とても見応えある仏像群でした。
あと「護国寺」も自由に見仏出来、仏像も素敵です。
で、その頃から気になっていたけど、なぜか行ってなかったのが
今回訪ねた浄真寺です。
まず「九品仏」に惹かれたのです、
九品仏と言えば何度か訪ねた京都の外れ木津川にある「浄瑠璃寺」です。
そこの本堂に居並ぶ九体の阿弥陀仏、これこそ九品仏なのです。
浄瑠璃寺以外にも九品仏があったのかと
浄真寺を知ったときに思いましたね、
今回やっと訪ねることが出来たのも
みうらじゅんフェスのおかげというか導きなのかなと
思ってます(笑)
川崎市市民ミュージアムから車で30分ほどでした、
檀家用の広い駐車場がありまして、そこへ駐車出来ました。
まずその広い境内に驚きましたね、山門も堂々たるものです!
世田谷区奥沢にこんなお寺さんがあったんですね、
まず山門の手前にいきなり閻魔堂がありました、
中央に閻魔大王像とその脇に奪衣婆像です、
閻魔様に睨まれつつ手を合わせました。
立派な山門、その表には阿吽の仁王像、
その裏にはなんと風神雷神がいました。
参道を進むと左に鐘楼、右に本堂があり、正面に横並びで三つのお堂があります、
ひとつのお堂に三体ずつ、合計九体の九品仏なのです。
浄瑠璃寺は本堂に九体横並びでしたが、ここは三つのお堂に分かれてます、
いや~なんとまた贅沢仕様(笑)
まずは左のお堂から順に見仏することにしました、
左のお堂は下品堂(げぼんどう)
須弥壇には思ったよりも立派な丈六阿弥陀仏が鎮座してました、
いや~これには驚きましたね、写真で見るよりも遙かに素晴らしい!
やはり居並ぶパワーには叶いません(^_^;)
三体の阿弥陀仏はそれぞれ
下品上生・下品中生・下品下生の定印を結びます。
そもそも九品仏とは何か?と言いますと
簡単に言えば極楽往生を願う人々を九種類に分けて、
それぞれの方々をそれぞれの方法で導いてくれるというわけです、
例えば正直に生きた人と極悪人とでは明らかに階位が違いますから
それぞれに応じた阿弥陀さんが導いてくれるんですね、
でも犯罪を犯した方は簡単に往生出来ません、
一旦地獄へ落ち、その後に救われたりします、
いや~悪いことはしたくないですね、地獄だけは勘弁して欲しいなぁ~(^_^;)
まず、善行をした人は上品、普通の人は中品、悪い奴らは下品にまず分けられるということです、
さらにそのカテゴリーでも上・中・下に分けられますから、
死んでからも何かと大変なのですよ(笑)
自分では決められないんだけどワタシは・・・
「中の上」でお願いしまーす(^^)/
それぞれの定印にもまた意味があるんですけど、
まぁ興味ある方は調べてみて下さい(^^;)
下品堂の右隣、中央にあるお堂が上品堂(じょうぼんどう)、
その右にあるのは中品堂です、
普通は上・中・下と並ぶはずですが、
下・上・中の並びなのです、やはり中央が一番良いんですね、
次に右、最後が左となります。
しかし、この横並びのお堂は一見の価値ありです、
いや~これほどとは思いませんでしたね。
最後の中品堂で中尊の阿弥陀さんが居なかったので、(修理中?)
九品仏じゃなく八品仏でしたが
それでも十分満足できる見仏でした、ブルーな螺髪も素敵だし。
そうそう、ここは無料なんです、拝観料無し!
何と言うことでしょう(^o^)
その分、お賽銭を弾んどきましたよ。
そして最後に本堂、
中央におわす釈迦如来、近くまで寄って参拝します、
座ってから見上げる角度が見仏でのベストポジションなのです、
線香を焚きその香りの中で静かで心和む時間を過ごしました。
次にお堂の奥に気になる方が鎮座してます、
アフロな頭が実にファンキーな五劫思惟阿弥陀如来座像!
五劫という凄まじく長い時間、衆生救済を考え、
髪の毛伸び放題というわけですが
元々が螺髪なのでそのまま伸びてアフロヘアになってしまってるわけなのですね(笑)
この仏様にはただただ感謝しかございませんね。
最後に御朱印を頂いて浄真寺を後にしました。
ちなみにこちらのお寺さん、特に撮影禁止ではありませんでした!
ありがたいことです。
広い境内を出ると現世に戻ります、密集した世田谷区内の道を走り抜け帰宅しました。
by opaphoto | 2018-02-15 23:00 | 神社・仏閣・仏像 | Comments(2)