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2013 冬ふたたびの京都(曼荼羅に導かれ・・)その3

少しゆっくり起きた二日目の朝、
この日は今旅のクライマックスになるお寺へ向かいました。
必ず訪れなければならい寺でしたが
どのタイミングで行くか迷ってました、
あえて冬のこの時期に行くことにしました(^^)

1日目は醍醐寺、随心院、そして東寺
いづれも大好きな弘法大師ゆかりの寺院でした、
醍醐寺は弘法大師の孫弟子である理源大師・聖宝が創建。
随心院は弘法大師より八代目の弟子、仁海僧正開基。
東寺は言わずもがな。
そんな弘法大師と必ず比較されるもう一人の高僧・最澄、
その最澄が開いた天台宗の総本山であり最澄以後
とにかく有名な高僧達を続々排出した比叡山延暦寺へ
向かいました。

京都駅でこの日だけ休みだった娘と待ち合わせし
湖西線に乗って20分かからずに到着した駅は「比叡山坂本駅」
ここから坂本ロープウェイ乗り場へ向かいます、
バスでもいいのですがとりあえず歩けそうな距離なので
正面にうっすら雪を被った比叡山を見ながらのんびり歩きました。

道路脇に並んだ灯籠が気分を盛り上げてくれます
通りにある寺や神社を横目に見ながら坂道を歩いて行くと
坂本ロープウェイ乗り場に到着、この時期は毎時0分・30分の出発です、
往復乗車券1570円を購入し、15分ほど待って乗車!
いよいよ比叡山へ上ります、ワクワク(^^)
眼下に琵琶湖大橋、昨日の天気とは打って変わり晴れてます。
最澄さん、ありがとう!

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ロープウェイ乗車11分、天上界へ到着です(^^)
いやーさすがに上は冷えてます。
でもこの風景に写欲は急上昇です!
なかなか出会えない雪景色に明らかに興奮状態^_^;
延暦寺東塔入り口までそんな景色を撮影しながら歩いていたら
すぐに到着です(^_^;)
巡拝拝観券1000円を購入して延暦寺へ入りました\(^o^)/
ちなみに延暦寺は三塔のエリアに分かれてます、
東塔・西塔・横川。
それぞれ見所はありますが
中心はやはり根本中堂や大講堂、そして国宝殿がある東塔エリアです。
全部回りたいのは山々ですが今回は東塔エリアの有名所を
じっくりと見るつもりです。


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やはりまずはここでしょ!根本中堂の前に着きました!
ここがその昔焼き討ちされたのか・・などと思いつつも
いつの世も人間は何やらかんやらやらかすもんだなぁ〜と(~_~;)
そんな人間の行いを仏像はただそこにいて
静かに見ていたのだなと感じました、自身も炎に包まれながら・・。


しかしこの荘厳な建物!再建されたとはいえ素晴らしい、
もう感無量です、入り口にある納経所に
御朱印帳を預け、さっそく中へ入りました。

入り口で靴を脱ぎ、回廊を進みますと床の冷たさが身体中を駆け巡ります、
これはもう修行です^_^;
そして堂内へ
広い空間です!そしてこの堂内を包む静寂、
漂うお香と蝋燭の仄かな灯り、
中陣へ上がり仏像と会うために内陣へと進みます、
内陣は一段低いところにあり石敷きの土間になってます!
大きな厨子が三つ、中央の厨子前に御前立の薬師如来像、
その厨子の中には最澄自ら一刀三礼して刻んだと云われる秘仏薬師瑠璃光如来像が
いらっしゃいますが、その仏像はやはり焼討で消失してまして
別のお寺で最澄が刻んだ薬師像が移されて祀られているらしいです。
そして1200年消えたことのない有名な「不滅の法灯」
ただ・・焼討後、分灯していた立石寺(山形の山寺)の火を使い
灯し続けたようです。
法灯に浮かぶ薬師如来像の慈悲深いお顔と脇侍の日光・月光の両菩薩像
おそらく十二神将も居るはずですが・・わかりません、
蓮華座に刻まれてるのかかどうか、薄暗いので見えませんね。
ただその仄かな灯りのせいなのか、無限に広がる宇宙をそこに感じました。
興奮したのか正座する足に熱を感じてます・・ん!? 熱・・
あっ!これ電気カーペットじゃん^_^;
いやーこりゃ有難いです。
人も少ないのでしばらく動きません(笑)仏像との対話時間・・延長です!
けして電気カーペットから離れられないわけではありません・・(^^;;
流石に目を閉じてると寝そうだったので最後にもう一度薬師如来に挨拶しお堂を出ます。
また冷たい回廊を歩き外へ。


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書いて頂いた御朱印帳を受け取り
今度は根本中堂の前にある急な石段を上り
その上にある文殊楼へ行きます。
お堂というより小さな山門って感じです、自由に入れるのでここでまた靴を脱いで
(あーまた足が冷えるーー(>_<)
梯子のような急階段を上ると文殊菩薩像が迎えてくれました!
ここは人が5人も入れば一杯になりますね、
この時期だから誰もいませんが。
綺麗な文殊さんに挨拶して文殊楼を出ます。

さて次に向かうのは大講堂です。
大講堂も焼討で消失した建物ですね、
近くに鐘楼があり自由に打てるみたいで
先程から聞こえてた鐘音はここだったのかとわかりました、
皆さん、打ちたい衝動に駆られるのか・・
鳴り響いてます(^_^;)
でも比叡山によく合いますね!うるさいとは
感じません。むしろ雰囲気出ます!

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大講堂には須弥壇に大日如来坐像
両脇に弥勒菩薩と十一面観音菩薩、
さらに左奥と右奥に延暦寺の有名な高僧仏が並んでます、
もう有名な方々でAKBのメンバー云われてもわかりませんが
こちらは皆さんわかりました(^_^;)
法然、一遍上人、日蓮、親鸞、道元・・・
仏教オールスターズじゃないですか(^_^)
そしてここでも御朱印を頂きました。

昼は国宝殿の近くにある売店で比叡山そばを食べ、
土産物をチェックし、少し購入して(^_^;)
国宝殿へ入館します、
国宝&重文の数々、五大明王像は素晴らしかった、
館内だと暖かくていいよねと思ってるかもしれませんが・・
館内もなんか人が居ないから節約してるのか、
冷えてるんですよ、おいおい!もう寒修行したくなーい(^_^;)

ここまで見てもかなり時間かかりました、
ということで延暦寺見仏はここでひとまず終了です。
また再訪しないといけませんが、それは冬以外になるでしょう(笑)


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先程来た道をロープウェイ駅までトボトボと戻ります、
駅について発車まで時間があったのでのんびり界隈を撮影します、
眼下に街並みと琵琶湖が見えてます。
比叡山から見る下界はクリスマスが近いのでまるで浮かれてるようです、
でもここはその気配すらありません。
相変わらず誰かが鳴らしてる梵鐘の音がうっすら雪を被った山肌に染み入るように
荘厳に響き渡ってます。
その音は当然心にも響き、
次の瞬間、先程会ったばかりの延暦寺の仏像群がフラッシュバックします!
永久に続く最澄の祈りを
この煩悩まみれのワタシがぼんやりと感じてます、
根本中堂で感じた吸い込まれるような静寂と仄暗い空間の奥にある無限の広がり、
仏像の頬を照らす法灯の揺らぎ、漂う香とただそこにいる自分。
やがて人生の今際の際にもし何か感じることがあるとすれば、
それはこういう感じなのかなとも
なんとなく思いました。
やがてロープウェイ発車の時刻となりました。
喧騒と煩悩に溢れた下界が待ってます(^_^;)


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・・しかし寒い!!冬の比叡山
これから更に・・・考えただけで震えちゃいます、
修行をしてるお坊さん達・・エラいなぁ〜(^^)

< 続く>

by opaphoto | 2013-12-28 00:48 | 京都&奈良&近畿(巡礼旅行記) | Comments(0)