真夜中のカウボーイ(1969年)
1969年の映画なので随分古い映画になりますが、
物語としては今観ても何ら遜色ないと思います。
ハッピーエンドでは終わらない結末、だけどそこに
少しだけ何か希望があれば救われるかもしれない、
観終わった後そんな思いを抱いた名画でした、
が、何時観たのか、その記憶が曖昧です。
年齢的に多分テレビで観たはずです、
荻昌弘の月曜ロードショー、水野晴臣の水曜ロードショー・・・?
それともそれ以外なのか、そのことについては全く覚えてませんね、
もちろんレンタルビデオ屋なんて随分後の話だし(^_^;)
青春時代にとても影響を受けたアメリカン・ニューシネマの数々は
72~3年以降の作品は映画館で観てるものが多いのですが、
それ以前のものは後年になってそれこそレンタルとか、名画座とかで
観ていますね。
さすがに60年代は怪獣映画に夢中だったので・・・(^_^;)
この『真夜中のカウボーイ』もレンタルで何度か借りて観てますし、
テレビで放送されてるのも観ているし、
そう考えると結構な回数を観てるはずです(^_^;)
その都度新鮮な感じで観られちゃうのは
自分の年齢が変わっているからなのかも知れません。

都会に夢を抱く故郷を飛び出た世間知らずな田舎の若者と
都会の片隅で生きる貧しく足の不自由なペテン師との出会い、
希望と絶望が交錯するニューヨークでの日々、
やがて二人は新天地を目指し、フロリダへ向かいます、
そこへ行けば何かが変わる、そんな漠然な思いを胸に、
それを希望と呼ぶにはあまりにも切ない、そんなラストシーンでした。
主演はジョン・ボイドとダスティン・ホフマン、
この頃、ジョン・ボイドの出演作品は多かったような気がしますね、
あの名作「帰郷」もそうでした、これは思い出に残るいい映画だったなぁ~、
ジェーン・フォンダが素敵だった。
ダスティン・ホフマンはこの映画の2年前に「卒業」で一気にブレイクしましたね、
そこからの活躍は言わずもがなです。
ふと思いついて当時のアカデミー賞を調べてみたんですが、
これが第42回でした、1970年に発表、授賞式が行われています。
その時、主演男優賞にジョン・ボイドとダスティン・ホフマンの二人が
ノミネートされていましたよ!
同じ映画で主演男優二人ってスゴいですよね。
でも、受賞したのは「勇気ある追跡」のジョン・ウェインでした。
うーん、まだジョン・ウェインがいた時代かぁ、
その作品名は「勇気ある追跡」、そうか、それなら仕方ないですねぇ、
面白い映画だったもんな、後年リメイクされましたね、2010年だから
つい最近って感じです、
ジェフ・ブリッジス主演「トゥルー・グリッド」。
これも面白かったなぁ~、なんか基本的に西部劇って好きなんですよね。
話を戻して・・・
「真夜中のカーボーイ」はこの時、
作品賞、監督賞、脚色賞を獲ってますね。
ちなみに脚本賞は・・・・「明日に向かって撃て」なんですよ、
これも大好きな映画です、他を見ると
おっ、脚本賞にノミネートされてるのは他に「イージーライダー」があります、
サム・ペキンパーの「ワイルド・バンチ」も、いや~見てるだけで楽しいなぁ~。
歌曲賞を獲ったのは「噂の男」じゃなくて「明日に向かって撃て」の「雨にぬれても」でした、
これも名曲です、
バート・バカラックですからね、仕方ない結果ですね、
・・・・って、今回は「真夜中のカーボーイ」でしたね、ついつい(^_^;)
いい映画は音楽も良いのです。
映画の冒頭に流れるのはニルソンの「噂の男」
この映画の希望はこの歌にあるのかもしれないなぁ~と
思わせてくれますよ(^_^;)
あのトゥーツ・シールマンスのハーモニカが奏でる「真夜中のカーボーイのテーマ」もイイですね、
情緒溢れる音色はラストシーンに印象的に流れます。
ハーモニカって意外と都会的なイメージにも合うんですよね。
なんか途中から1970年のアカデミー賞の話が多くなりましたが、
どっちにしても古い話ですよねぇ~(笑)
でも、映画はイイ!
映画のない人生なんて壊れた羅針盤で航海をするようなものだ・・・比喩ヘタ(笑)
by opaphoto | 2017-08-02 23:00 | シネマの記憶 | Comments(4)

俺等がこの映画を観たのは、たぶん3番館のようなところの4本立てくらいだと思います。
映画が終わり外へ出ると、すでに夕方も過ぎ夜となっている。
そこで、裕次郎映画を観た昔のあんちゃんのように、タバコに火を付けて、ふっと吐くなどと息巻いていたものです。
60年代終わりから70年代初頭にかけて、この映画や「いちご白書」みたいのを、ニューシネマなどと呼んでいましたが、いまになって振り返ると別に”ニュー”でもなく、それぞれが順当に作られた優れた作品だったのでは、という気がします。
ブログの途中、確かに本題から外れてアカデミー賞話に転げて行きますが、これがご愛嬌、オーパさんの記事はぜひこうあってほしいものです。
ロッキーあたりから、アメリカンニューシネマの”ニュー”が取れて、アメリカンシネマになっていったのかしらね。
昔、3本立てを観た記憶は何度もありますが
4本立ては知りませんでした、オールナイトですかね。
ワタシは「イージーライダー」辺りから覚えてるんですが
主役が死んでいくという所がある意味新鮮でした、
主役は絶対死なないと思ってたので(笑)
それが「ニュー」なのかと。
ロッキーは実にストレートなアメリカ映画でしたね、
やっとベトナム戦争の呪縛から開放されたような映画でしたが、そのあとコッポラの「地獄の黙示録」が公開されまして
あ〜やっぱりアメリカの傷は深いなと(^_^;)
ニルソン曲は「噂の男」と「ウィズ・アウト・ユー」しか知りませんが、どちらも名曲ですね、今聴いてもそう思うから
ホンモノです(^_^;)
ワタシはこの映画を想う度にセットでこの楽曲が流れ出します、あの頃の映画ってそういうのが多いんですよね。
映画と音楽