2018 GW・京都&奈良、青もみじが呼んでいる!万緑の巡礼路【その2】
【京都・千本ゑんま堂~今宮神社~大徳寺(本坊)~大徳寺塔頭(総見院)~上賀茂神社】
奈良は仏像、京都は庭。
ざっくりとそんなイメージがあります。
元々、京都や奈良へは仏像を観る見仏巡りから
始まった旅だったのです。
当初はホントにそれだけだったのですが
最近は仏像だけに拘らず、徐々に庭なんぞも楽しめるようになりました。
さらに神社に関しても当初はただ鏡が置かれてるだけだし、
御朱印も寺院のそれと比べると「仏像のサイン」なワケではないので
あまり積極的ではありませんでしたが・・・
仏像巡りしていると「神」の存在を何かと感じさせられるんですよね、
元々が神仏習合の国なので。
少し興味を持ち始めるとそこから楽しい世界が広がっていきまして、
結局は神社仏閣全てを楽しめるようになってしまいました。
その無限なる世界に魅せられました(^_^)
そうなると、いろいろと見えてくるモノが増えまして、
やはり、神仏に対して人は謙虚であるべきなのだと
知れば知るほどに感じています。
今までに京都でかなりの数の仏像を見仏してきたので、
さすがに行ってない場所が少なくなってきました。
あとは・・・小さな塔頭とか小規模なお寺さんになるんですが、
そうなると「お昼休み」とかもチェックしないといけませんね(笑)
今はもう京都はあまり仏像に拘らず巡るようにしてますが、
それでも心のどこかに「気圧されたい!」という欲求はありますので(^_^;)
二、三度目であろうが圧倒的な仏像力のあるお寺を組み込んだりして、
バランス良く?「旅のしおり」を作っているわけです。
今宮神社の次に訪ねたのが「大徳寺」なのですが。
このお寺は今まで見仏という観点からは外れていました。
ただ洛北の大寺院なので春や秋の特別拝観でその寺名は知ってましたが。
臨済宗のお寺さんということで「禅寺」です、あの一休さん縁のお寺ですね、
臨済宗と言えば身近な所だと鎌倉にも大きなお寺があります、
建長寺や円覚寺がそうですね、印象と言えば立派な三門でしょうかね、
本尊は釈迦如来が多いのかな、あとは龍。
で、改めて京都府内で列記すると、
南禅寺、東福寺、天龍寺、相国寺、建仁寺・・・うーん、ビッグネームばかり(^_^;)
いずれも広々とした方丈や枯山水、襖絵や天井の龍などがすぐに思い浮かびますよ、
ただ共通して言えるのは・・・
仏像との心トキメク出会いは期待できません。
ところがその代わりというか、思わず興奮しちゃうのが
「雲龍図」です、禅寺はやはり「龍」なのです(^_^;)
中でも狩野派はやはり素晴らしい!
禅寺の法堂(はっとう)の天井に描かれた龍がまさに蠢いているようで、
今まであちこちで見ていますが思わず魅入ってしまいます。
龍は仏教を守護する八部衆であり、「龍神」とも言われますからね、
その荒々しさと神々しさ、見上げた天井に描かれた神域への誘い。
まぁ~あまり高尚な事はわかりませんけどね。
あとは怪獣少年の頃の気持ちが蘇ると言いますかね、
そういう見方もあります。
最後に救いに来てくれる正義の味方的な・・・(^_^;)
さて、初訪問の大徳寺ですが、
あの狩野探幽の龍の天井画がこのGW中は公開されています!
とにかくそれを見てみたいと思ってましたから
凄く楽しみにしていました。
大徳寺は塔頭の数だけでも22ヶ寺、別院2ヶ寺と言いますから
かなり大規模。
一般的に有名なのは三門でしょうか、
あの千利休が二階部分に「利休居士」の像を置いたことで
秀吉の逆鱗に触れましたね、ご存じのように利休切腹の一因だったと言われてます。
ただ今回は、三門とは逆の今宮神社方面から入りましたので
三門は見ておりませんが。
春の特別拝観を実施してるのは本坊、総見院、黄梅院、興臨院。
さすがに全部は回れません、まずは根幹となる「本坊」です、
その法堂に龍が居ます。あとひとつ・・・検討した結果、
重文の織田信長公木造が見られる「総見院」を巡ることにしました。
さぁ、まずは本坊です。
入り口で拝観料を支払い、庫裡(くり)から中へ入ります、
靴を脱いでピカピカの板張りの上を歩き、順路に従って進みます、
この辺りで数枚撮影したんですが、実は内部がすべて撮影禁止でした(^_^;)
ワタシはその時点でバックに仕舞いましたが、
外国人とかおばちゃんとかバンバン撮ってて注意されてましたね(笑)
普通は庭とかOKなんですけどね。
この点に関してはウッカリしてました、
まぁ、ルールは守りましょう。
参考画像程度ならあちこちにあります(笑)
方丈の長い廊下、座って枯山水を眺めました、
川の流れの勢いを表した直線と曲線、代表的な京都の庭がここにあります、
当たり前だけど、視線を空へと転じても高いビルなんぞは見えません、
悠久の空が広がり雲が流れています。
この風景は遠い過去と変わらない、そう感じられる魅力が
京都や奈良にはあります。
方丈から出てスリッパを履き、いよいよ法堂へ向かいます、
法堂の中は薄暗く、正面壇上の厨子は閉じられています、
内部は恐らく釈迦三尊でしょうね。
そして見上げる天井、
狩野探幽の龍がいました。
いや~カッコいいですよねぇ!
見上げているとやはり今にも動き出しそう、その目に吸い込まれます、
無限のパワーが全身に降り注ぐようです。
係の方が説明してくれたんですが、
こちらも通称「鳴き龍」と呼ばれてるそうです、
まぁ、天井龍は基本全部「鳴き龍」ですよね。
一番良く反響する位置を教えてくれましたので、
どこぞのオッサンが早速叩いてましたが、上手く共鳴してない・・・(笑)
ワタシがやりましょうってことで、パンパンパン!
次の瞬間、ウォン、ウォン、ウォン~。
成功です、龍の声が聞こえました。
掌で空気を包むように叩くと上手くいきます(^_^)
その後、外庭から国宝の唐門を見物です。
あの聚楽第の遺構ということで、その豪華絢爛さは
まさに一見の価値ありです、細工が素晴らしいので近くで見たいのですが、
残念ながらそこまで行けません・・・。
この唐門も撮影禁止です。
ここで大徳寺本坊、春の特別公開は終了です、庫裡と方丈と法堂の三箇所でしたね。
受付まで戻って販売してある御朱印紙を頂きます(直書きはやっていません)
帰宅後に貼り付けることにしました。
外へ出て、今度は隣の「総見院」へ向かいます、
と言ってもすぐ着きますが。
ここの一押しは「織田信長座像」、織田家縁のお寺さんで、
創建はあの秀吉ということです。
受付で拝観料を支払っていると、御朱印紙がありました、
こちらも直書きではありません、日付はその場で入れてくれますが。
とりあえず帰りに買うことにして境内へ。
あと10分ほどで堂内で説明してくれるというので
それを待ちながら、とりあえず信長一族の墓石の前に行き、
挨拶しておきます。七基ありましたね、正室の濃姫もありました。
次に加藤清正が持ち帰ったという朝鮮石で造られた井筒。
ここにも係の方が居て説明してくれました、
覗くとこんこんと湧き出す水、これがまた美味しいそうです、
この後本堂で、この水で入れたほうじ茶を飲みました。
本堂内は10名ほど集まってました、
畳敷きの広間で、正面奥に横一列で仏像が数体並んでます、
向かって一番左に重文である織田信長座像があります。
その前にワタシらは座りました。
この木像は慶派の流れをくむ康清の作ということで
見た感じはほぼ同じくらいの体型だったのではと思うほどです、
話は10分ほどでしたが、なんでも織田家末裔の方々が訪ねられた時に
この仏像の顔にそっくりな方が居て驚いたと言ってましたよ。
最後にこの堂内の撮影は禁止だけど、他は構わないし、
外から堂内を撮るのもOKだと言ってました。
広くない院内をぶらぶらしてみます、
北側にある茶室を見たり
樹齢400年以上の侘助椿の庭を見たりしていると
戦国乱世の主役とこの静かな総見院の雰囲気があまりにも
かけ離れていることに気付きました、ラブ&ピースな仏教世界は
稀代の戦国武将をも飲み込んで浄化したかのようです。
最後に受付けで御朱印紙を頂いて、総見院を出ました。
今宮神社前のバス停を目指して
大徳寺塔頭の白い土塀が続く路をのんびりと歩きました。
by opaphoto | 2018-05-19 23:00 | 京都&奈良&近畿 | Comments(2)
オークスアーモンドアイ(ルメール騎手)が優勝して14頭目の牝馬2冠を達成ですね!久しぶりの3冠牝馬がなり10年前から数年前に続いた名牝馬連続出現ブームがまた再来するかもしれません!