ピーターバラカン ロックの英詞を読むー世界を変える歌ー
「ロックの英詞を読むー世界を変える歌ー」ピーター・バラカン 集英社インターナショナル
昔、レコードを買う楽しみといえば、
その溝に刻まれた音を聴くことはもちろんでしたが、
歌詞カードというか、付属ブックと言った方がいいのかな、
そこに書かれた歌詞や訳詞、さらにライナーノーツ、
中にはレコーディング風景のスナップが掲載されていたり、
ちょっとしたアート集みたいなものもありました。
レコード買うと当たり前のように付いてくるので
それが楽しみでした。
古いモノには一枚の紙の表裏に書かれてるだけの
素っ気ないモノもありましたが。
そうそう、各楽器の演奏者の名前なども書かれていて、
おっ、ドラムはジム・ケルトナーか!とか
そんな感じでワクワクしながら読み、そして聴いていたもんです。
今、音楽も配信主流へと大きく変わり、
購入も一曲単位で便利になっていく反面、
一枚のアルバムを隅々まで楽しんだ頃が
懐かしくもあります。
洋楽の場合、一体何を歌っているのか、詳しい意味は
分からずに、その語感だけで良い曲だと思ってましたね、
丸暗記で歌ったりしたもんですが、
いざ英語の歌詞を読みながら歌うと上手く出来なかった
思い出がありますね(^_^;)
この本を手に取り、パラパラと捲って目を通した時点で
レジへ向かっていましたね。(^_^;)
選曲もさすがで、歌詞の意味が深い曲が多く、
歌として聴いていた「詩」の部分はもちろんのこと、
その行間にある背景にまで
納得いく解説があり、読み応えありました。
ビリーホリディの「奇妙な果実」はその内容を何となく知ってましたが
改めて読むと衝撃だったし。
ジャクソン・ブラウンの「プリテンダー」は夢破れた者達への共感を、
他にも反アパルトヘイト運動家の死を歌ったピーター・ガブリエルの「ピコ」
ベトナム戦争が影を落とすCSN&Yの「オハイオ」などなど
単にその詩だけでも素晴らしいと思える22曲が選ばれています。
また、そのアーティスト達のアルバム紹介や、日常会話表現などの
ひと言アドバイス(^_^;) それに発音に関してのこと。
カタナカ英語は日本では良いけど、
世界では全く通用しないと言うことを体験的に良くわかってますので(笑)
その辺りは楽しく読めました。
例えばアーティスト名にしても・・・
Oasisi ・オアシス→オエイシス
Pet Metheny・パット・メセニー→パット・メスィーニ
あと大好きなThe・Bandのギタリストである、
ロビー・ロバートソン・・・正解の発音はロビ・ロブツン。
なんか、あまり伸ばさないと覚えた方がいいかもね(^_^;)
そんなわけで中身は内容たっぷりで
楽しめますし、一度だけでは無く
何度も読み返せるそんな本です。
最後に紹介した曲の中で良いYouTubeを見つけました、
CSN&Yの「OHIO」
1970年、オハイオ州ケント州立大でヴェトナム戦争に反対している
デモ中の学生達に州兵が発砲し4人が犠牲になった事件を
歌ったものです。
by opaphoto | 2018-11-04 23:00 | 本の雑記 | Comments(4)
おーぱさま
あらまた出たんですね 本屋に行くとき、ちょっと探してみましょう ^^~