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柴犬ハクと「前庭疾患」の記録

来年2月で15歳になるウチの柴犬ハク。

個体差はあると思いますが、大体人間にすれば80~90歳位かと。

グラス・アレルギー持ちなので、

そのせいで外耳炎になります。

夏場に痒がったりしている場合は処方されてる薬で対処します、

完治はしませんが酷くもなりません。そんな状態が長年続いてます。


それ以外はとても健康で、

日々食欲旺盛。間食はほとんど無し(平日は留守番なのです)

今だと、朝は15分程度、夜は2~30分の一日2回の散歩。

日中は大体ごろ寝してますし、留守の時もそうしていると思います。

夏場の散歩は暑さに弱いので短めにしてます、早朝と暗くなってから。

ただ冬場は元気で、時折小走りになるくらい散歩の速度が上がります。

そんなハクを日々見ていると、言われている年齢ほどの衰えは感じていません・・・でした。



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☆木曜日(発症)


カミさんが遅番だったので、ワタシの方が早く帰宅します。

日中、雨の予報が出てたので、ハクは家の中に居させました。

玄関に入り、いつものように名前を呼びます。

お帰りのおやつをあげるので、それを楽しみにしてます。

でも、この日は出てくる気配が無い。

リビングを見ると、ハク用のスペースで寝ていますので、

声をかけ撫でますと、あっ、帰ったの?って感じで起き上がろうとします、

が、四肢に力が入らないような感じで何度かひっくり返ります。

この時、あれ?おかしいな・・と思いますが、

寝過ぎて痺れたのかなと身体をさすり、マッサージしてあげて立たせますと、

なんかふらふらしてて、首をぐるぐるまわし、やっと立ち上がっても

四肢を広げ、踏ん張ったように立ち、なかなか歩き出しません。

身体をやっと支えてるって感じ・・・。

異常です!!


それでも、歩き出せば、普段通りに戻るかもと、

リードを付けて散歩に出ますが、玄関出るまでが大変です。

ふらふらして、首を回し、段差は怖がってます。

抱えて外に出しますが、左に寄れてコケる寸前にやっと立て直し、

しばらくそのまま停止、5m進むのにかなり時間がかかります。

幸いウチのすぐ隣が小さい公園なので、

そこまで行きます、ふらふらしながらもオシッコとウンチを

してくれました。

その後、すぐに自宅に戻り、カミさんにメールでこの状況を伝えます。


そして、この症状をネット検索します。

・・・「前庭(ぜんてい)疾患」

聞き慣れない言葉がヒットしました、読めばまさしくハクの症状に似ています。



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前庭疾患とは、前庭と呼ばれる平衡感覚をつかさどる領域が侵されたことにより神経症状が現れた状態です。

犬が老齢になると前庭疾患にかかることがあり、突然眼球が小刻みに揺れだしたり、

その場でぐるぐる回り立っていられず転倒したりするなどの症状が現れます。


前庭は、末梢前庭と中枢前庭に分けられます。

・末梢前庭:内耳の三半規管と前庭と前庭神経(内耳神経のひとつ)。

・中枢前庭:橋、延髄(えんずい)の一部。小脳の一部(片葉:へんよう)も密接に関わる。


この末梢、中枢前庭のどちらが侵されているかで、その後の状態が大きく変わります。


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ハクはアレルギー性の外耳炎があるので、

まず、この場合、「末梢前庭」を疑いました。

ただ「中枢前庭」かもと思うと、正直かなり不安に襲われました。

仔犬の頃からのかかりつけの病院は、

19時過ぎているので終わっています、しかも翌日はと思いましたが、金曜は休みでした。




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犬の前庭疾患の主な症状は、首を傾けたように頭が斜めになる捻転斜頸(ねんてんしゃけい)、

眼球が意思とは関係なく小刻みに揺れる眼振(がんしん)、

一方向に円を描くようにぐるぐる回る旋回などの神経症状です。


眼振は動物ではわかりにくいですが、白眼の動きを観察するとわかりやすいです。

眼球が揺れる方向が縦方向か横方向かなどが病態把握のヒントとなります。


嘔吐や食欲不振、元気消失が伴うことも多く、歩くとよろめいて横転し、

立っていられない状態になることもしばしばあります。



前庭疾患はそれぞれの原因に対し治療しますが、

老齢性の特発性前庭疾患に対しての原因を取り除く治療法は特にありません。

嘔吐に対し制吐剤、水分摂取が困難で脱水がみられる場合は輸液療法、食事補助などが行われます。

脳炎などが疑われる場合にはステロイドが投与されることもあります。

老齢性の特発性前庭疾患に関しては、発症後は数日で改善がみられ数週間でよくなることが多いです。


治療費の一例は以下の通りです。老齢性の前庭疾患を発症した中型犬の例です。

最初の数日は連日通院がありましたが、その後症状の改善がみられ内用薬のみで治療が終了しています。


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横になったハクを撫でながら、とりあえずご飯です、

いつもより少なく与えたところ、

それは元気に食べてくれますが、首が曲がったままなんとか器用に食べてました、食欲はあるとホッとします。

もしかして吐くかもと思い、様子を見てましたが大丈夫そうです。

水も普通に飲んでくれました。

かみさんが帰宅したので、どうするか相談します、

こんも状況だと誰かそばに居ないと不安です、

翌日は二人とも仕事でしたが、なんとか娘が来てくれることになり、

ひと安心です。


あとは、ふらついて倒れたときに家具の角などに

頭をぶつけることは避けたいので、クッションなどでカバーします、

ハクのスペースを出来るだけ広くしてあげます。

で、近所まで「お漏らしシート」と「ワンコ用おむつ」を買いに行きました。

これを買うのはまだ先だと思っていましたが・・・。

で、この日を境にしばらく、就寝時のおむつ生活が続くことになります。




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☆金曜日(静観)


朝、隣の公園に散歩。

ほとんど前日の状況と変わりません、

それでも公園でおしっこはしてくれました、ヨロヨロしながら。

少なめのご飯は完食、水も飲みました。

気持ち悪がって吐く気配は無しです。


日中、娘からの連絡で、ぐぅぐぅ寝ているとのこと・・・、

何かあればすぐ連絡するように伝えておきます。

恐らく普段から日中は大体は寝て過ごしてるので

やたら動き回ることは無いと思われ、その点は安心です。


夜に帰宅後、隣の公園に散歩。

まだ斜めによろけて、なかなか前に進まず。

僅か往復20m弱ですが、長い道のりです。


少なめのご飯完食、水も飲みます、その後、吐くことも無し。

でも、首をぐるぐると回しています。





☆土曜日(診察・治療、注射→投薬)



朝、隣の公園へ散歩、ほんの少しですがよろけながらも

踏ん張る感じでは無く、足運びが出来るようになってました。


少なめの朝ご飯完食、気持ち悪いだろうと少なくして様子見してるけど、

なんか大丈夫なのかなと思うようになりました。

水もよく飲みます。

ただ相変わらず首が斜めで食べにくそうですが。


10時にいつもの病院へ。

少し待って診察の順番になります。

とりあえず、車から抱えて診察室へ入ります。

診療台の上に乗せ、先生に木曜からのことを説明します。


先生曰く、高齢の柴犬によく見られる症状で、「前庭疾患」であり、

人で言えば「メニエール症候群」のようなものということです。

まぁ、回転性のめまい・・・ってヤツですね。

ハクの目の動きをじっくりとしばらく見てくれて、

とりあえず注射をしてくれました。

その時の説明で、数日で良くなるとのことでしたが、

首が少し斜めになる障害は残るとのこと、

それでも普通にまっすぐ歩けるので心配は無いとの事でした。

2種類の飲み薬を1週間分出すので、朝晩飲ませるようにとのこと。

1週間して状況が変わらなければ、また来て欲しいと言われました。

以上で診察終了。

脳機能の重病だったらと心配していたので安心しました。

ただ、その時点では、まだ治ってないので何とも言えなかったけど。


夜、隣の公園に散歩、朝よりもまた少し歩けるようになってきてます、

でも、徐々に左に寄れたり、しばらく立ち止まる感じは相変わらず。

ただ、そこからの歩き出しが若干速くなった気がします。

良い方向に向かっていると思います、というか思いたい。


食事の量は減らしてますが、相変わらずペロリと完食。

これになんか救われます、食べることは生きる意思です。

水も良く飲みます。

処方された薬を大好きなチーズに入れて食べさせます。




☆日曜日~木曜日(投薬治療)


朝、自分から立ち上がります、少しふらつくも

なんとかバランス取れるようになりました。

隣の公園への散歩も、リズムに乗って歩き出せば、

斜めになりながらも進めるようになりました、

途中に止まったりしますが、明らかに良くなっている印象です。

朝ご飯、少し量を増やします、完食です。

水もゴクゴク。

そしてチーズに入れた薬を食べさせます。


買い物に出かけるので、一緒に車に乗せて行きます。

飼い主と一緒に居ることで安心するみたいです、

車の中では横になって目は開けていました。

どこかに車で出かけたら、降りたがるのですが、

この日はそんな素振りも無く、寝ていました。


夕方、隣の公園に散歩、全体的に良くなってはいますが、

まだ時間はかかりますが最初の頃よりも速くなりました。

しかも、あまりフラつかなくなりました。


夜ご飯、完食。

水も良く飲みます。

その後、薬。


一日一日、回復してきてます。

首はまだ斜めになってるけど、ある程度は真っ直ぐ歩きます、

少し左に寄れますが、自分で修正してます。

ただ、ウンチするときの後ろ脚の踏ん張りが効かないみたいなので、

リードで上手く引っ張ってあげれば大丈夫そうです。


あれから一週間が経ち、とりあえず元気です。

首は回さなくなりましたが、まだ斜めになってますので、

そのせいで左へよろけることがありますが、

かなり良くなったと思います。


と、いうことで「前提疾患」なる病気にかかった一週間の記録を書きました。

今後何か有れば追記します。


今回のことで・・・

いつも当たり前のように散歩してましたが、それがどんなにかけがえのない事だったか、

よたよた歩きながら、コケそうになるハクを見てて、そう感じました。

それでも歩き続ける一生懸命な姿に、なんかとても大切な事を教えられたような気がします。

もうすっかり老犬なので、一応、覚悟というものはしていましたが、

いざこうなって見ると、もっともっと生きて欲しいと自分勝手に思ったりもします。

時間の概念が無いワンコはまさに「今」だけを生きています。

だから飼い主として、ワンコとの「今」を大事にしていきたいと

改めて思った次第です。




【まだまだずっーとハクと散歩したいなぁ〜(^_^)】

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「前提疾患」については、FPCペット保険のHPからの抜粋です。



by opaphoto | 2020-12-17 23:00 | 柴犬 ハク | Comments(5)

Commented by あぶ at 2020-12-18 01:01 x
実際に会ってはいないものの、小さいころから知っているハクちゃん、ちょっと心配です、まだまだ元気で過ごしてほしいです。
もうすぐ15歳というのにもびっくりしてしまいました。
Commented by mako@5049 at 2020-12-18 12:24 x
生き物を飼う上で、もちろん我が身にも避けて通れないこととは言え、加齢はいろいろな影響が出てきますよね。
私も長く知っている子なのでとても心配ですが、今後も仲良く楽しい毎日を送れますように。
Commented by opaphoto at 2020-12-19 17:18
あぶちゃん、コメントありがとさんです。
年齢の割にはすこぶる元気だったので
すっかり安心して、コイツは他の犬と違って、
1年に人間で言う1歳しか歳を取らないのかもねとか
言ってましたが・・・まぁ、そんなことは無く(^_^;)
今回のことで、今後の備えと覚悟が出来たと言うことでしょうかね。
Commented by opaphoto at 2020-12-19 17:23
まこさん、こんばんは。
いや〜本題の前に先日はどーもでした(笑)
まさかの!でしたからね、元気そうで何よりでした(^_^)

ご心配おかけしましたが、ハクは順調に回復してきてます。
そのうち追記したいと思います。
しかし、病気になっても食欲旺盛で
その点では安心でした。
ワタシが回転性めまいに襲われたら・・・
間違いなく吐きます(笑)
Commented by mako@5049 at 2020-12-20 11:27 x
先日はこちらこそ、ありがとうございました(笑)
あんなこと、あるんですねぇ…。(^^;
今度、いらっしゃることがわかっててお時間に余裕がある時はご一報ください。^^

やはり、食は大切ですね。
食べられるのは間違いなく強さにつながると思います。
まずは一安心ですが、お大事に。^^