「銀河食堂の夜」さだまさし
『銀河食堂の夜』さだまさし(幻冬舎文庫)
さだまさしの連作短編集、そのタイトル惹かれました、
もちろん、宮沢賢治「銀河鉄道の夜」のもじったワケなので、
どこかの遠い星にある食堂の話では無く、
東京は下町の雰囲気が残る葛飾、京成四ツ木駅周辺にある
とある食堂という設定です。
そこに集う方の悲喜交々な物語になります。
以前、「はかぼんさん」なる小説を読んだのですが、
これがとても面白かった。
その時の感覚を期待してこちらも買いました、
読み進むにつれ、1話完結のNHKドラマに出来るなと思いました、(^_^)
舞台劇でも良いかも。
ただ、「はかぼんさん」の時と違って、
途中から筋が見えちゃうんですよね、まぁ、比べてどうなるもんでも無いけど。
読後感はホンワカとしますので、疲れたときに読むと良いかもです、
短編なのでサクッと読めます。
しかし、長編ものなど著作も多く、コンサートなど、
忙しい中で、よく小説書けるなと感心します、才能なんですね。
映画化されてる作品も多いけど、なぜか観ていないし読んでいないのですが、
まぁ、機会があればと思います。
さだまさしは落語好きなので、コンサートなどでのトークはまんま枕詞、
歌を歌わず延々と話してると言うことで(笑)トーク集なるCDとか出してましたよねぇ、
あれ買う人の心境はまさに落語のCD買うのと同じなんでしょうね。
この小説も毎回最初に狂言回し的な落語調で語られ、本編へと入ります、
読み進めばまるで落語の人情話のような世界へと誘われまして、
その辺りはなんか心地良い感じです。
by opaphoto | 2021-07-29 23:00 | 本の雑記 | Comments(0)